岩国藩藩士に関する活字本について



ここでは、岩国藩に関連する実名情報を得たい場合、比較的容易に利用できる活字化された本について、ご紹介します。

●岩国藩分限帳


 1.『明治四年廃藩 旧岩国藩御家人帳』
        
 村上照三編集   発行者:岩国徴古館  平成七年発行

 岩国藩関係の古文書を多く所蔵されている岩国徴古館が発行した廃藩時の分限帳です。「士族の部」につづき、「卒族の部」もあり、途中に陪臣の記載もあるので、岩国藩に関連した武士を全て含んでいるものと考えられます。(←チェックが必要ですが)。ちなみに、卒族はその後士族に合併されます。

 ただし、ここでも明治初年に名前を変えた者が多くいますので、簡単には除籍謄本には繋がりません。そこのところは、「お問い合わせ」でお答えできることもあります。時々、岩国藩のお問い合わせがあり、戸籍との接続のお手伝いをしたこともあります。


 2.『御家人帳』
        
 発行者:岩国徴古館友の会  昭和五十五年発行

 岩国市内に在住の個人が所持されていた「御家人帳」を活字に起こして印刷したもので、嘉永初年(1850年前後)のものと推定されています。冒頭に役職や語句についての解説があります。「総員1540名 内、30名名字ナシ」とあります。本というよりは簡易製本された冊子という感じのもので、どこの図書館にもあるというものではないかもしれません。