これは大変そう〜な屏風2


 最近はかなり手慣れてきました。エッヘン!

 1枚をさばく作業の流れをお見せしましょう。

以前はたらいにしっかりつけ込み、たらいの中から一枚一枚取り上げていましたが、試行錯誤の上、、机上で作業ができるようになりました。

ノウハウのお問い合わせが多いので、ここで公開!

1) 水を入れた大きなたらいにつけ置きします。だいたい3時間程度ですが、状況によります。一晩も浸けると溶け出す場合があるので、注意です。
2) たらいからバラバラにならないようにゆっくりとすくい上げ、物干し竿などにひっかけてよく水を切ります。同時に乾燥が始まるので、どの時点で水切りをやめるかが最大のコツです。しっとりして、すっと剥がれる程度が最適です。水のしみこみが悪い場合と、水を吸いすぎて弱くなった場合は、作業をしてもいい結果になりません。
3) ゆっくり丁寧に一枚ずつ剥がし、新聞紙の挟んでいきます。新聞紙がかなり水を吸ってきたら、新しい新聞紙にはさみ直します。
しっとりした状態になったら、アイロンの極弱で水分を完全にとります。

ここまでの作業は一日で一気にします。2,3日かけると、カビがでてきます。


ということで、手順2)が終わったところから。

まさに、まな板の鯉状態の下張り君。
上からはがしていく。
はがすたびに、その表情が変わる。
「文政十一」という記載を発見。


1828年だから180年以上前...。

「天保五年」もあった。1834年...。


福沢諭吉が生まれた年。

岩崎弥太郎もこの年の生まれらしい。
最後の1枚になりました。
新聞に挟んでいきました。
朝刊9日分の各ページに挟むだけの収穫でした。



これからアイロンがけ。

和紙は熱に強くはないので、素早く。


で、いったいこれはなんの文書?

私が知っている人物が結構出てきて、個人的には感動ものでしたが、かなりオタッキーです。知名人ではありません。

では。


     メニューに